長期的視点から見たビットコインが抱える問題
どうも、Takiです。
現在決済の方法としてビットコインが使えるお店がどんどん増えてきており、ビットコインの有用性が増しつつあると感じています。
ビットコインがこのままますます社会に進出していけば、スーパーで日用品を買ったり、ショッピングを楽しむといったを様々な決済をビットコインで行える世の中になるのでしょうか?
これから考える疑問点は以下の二つです。
・スケーラビリティに関する問題
・マイナーへの報酬の問題
・スケーラビリティに関する問題
ビットコインの取引が増えることにより、送金の遅れや手数料の増加、処理速度の低下などのマイナスの現象が引き起こされます。
この問題はブロックチェーンの仕組みに由来しています。
ブロックチェーンにブロックを足していく際のデータの大きさ、かかる時間に制限があるため、キャパシティを超える取引量になった時に取引にかかる時間が大幅に増加してしまうのです。
これは決済に用いられる通貨としては致命的な欠陥と言えます。
何かの決済にビットコインを使おうとするけど、取引に何十分もかかっていれば使う人はいなくなります。
その解決策として現在ビットコインにはSegwitというアップデートが実装されています。
これは取引のデータを圧縮することでブロックのキャパシティを大きくしようというものです。
しかし将来大幅にユーザーが増加した場合は再びスケーラビリティ問題に直面すると考えられています。
さらに現在ライトニングネットワークという技術が模索されています。
ライトニングネットワークとは、ビットコインの取引をブロックチェーンの外で管理し、取引の結果だけをブロックに書き込もうというものです。
ライトニングネットワークを実装すれば、送金の遅れや手数料の増加、処理速度の低下などのスケーラビリティの問題が解決されます。
ですがこれは、ブロックチェーンの外で管理することにより生じるセキュリティの問題など技術的に解決すべき壁があり、実現にはいたっていません。
・マイナーへの報酬の問題
ビットコインではマイニングに対する報酬が与えられています。
ビットコインの取引を承認することで、報酬を得ているのです。
そしてこの報酬は4年ごとに半減していきます。
開発当初は1ブロックごとに50BTCの報酬が支払われていました。
現在は12.5BTCになっています。
4年たっても、ビットコインの価格が2倍になれば、マイナーが受け取る報酬額は変わらないことになります。
しかし必ず4年ごとに倍になる保証はどこにもありません。
単純にマイナーが利益を得られなくなれば、マイナーは減っていきます。
ビットコインのマイニングには大規模なコンピューター設備が必要で、その電気代が社会的問題にもなっています。
マイナーが報酬を得られる仕組みはこれだけではありません。
マイナーは取引を承認する度にユーザーから取引手数料を受け取っています。
しかし、マイニングの報酬が減った代わりにこの手数料を増やしてしまうと、ビットコインの強みの一つである「安い手数料」が失われてしまいます。
そして、報酬が魅力的でなくなりマイナーがいなくなると、そもそもの取引が進まなくなってしまいます。
そうなれば決済どころの話ではなくなります。
・まとめ
ビットコインのスケーラビリティ問題は未解決で、現状では将来なんでもビットコインで払えるようない未来が来るとは正直思えません。
ただし今後何らかのブレイクスルーがあり、その問題が解決されることは大いにあり得ます。
それこそライトニングネットワークが実装されればスケーラビリティの問題は解決されるのではないでしょうか。
またマイニングの報酬は、ビットコインの価格に依存しています。
ビットコインの価格が上がらなければ恐らくビットコインは将来的に機能不全に陥ることでしょう。
ビットコインには決済の機能としてでなく、資産の保存という役割も持ち合わせています。
政情が不安定な地域や貧困層がいる限りは匿名性の高いビットコインの利用価値は損なわれないのではないかと思います。
しばらくはビットコインは大丈夫そうですが、10年後20年後どうなっているのか楽しみです。
それでは、また。