アメリカと中国の貿易戦争は茶番?

どうも、Takiです。

 

今回はアメリカと中国の貿易戦争に関する記事をご紹介します。

 

 

・貿易戦争は茶番?

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貿易戦争は今や最終段階にあるように見えます。

関税は撤廃され、中国はより多くのアメリカの商品を購入することを約束し、技術移転と産業スパイに対してより厳しい姿勢をとることになります。

そしてトランプ大統領は勝利を宣言するでしょう。

 

しかし勝利宣言をしたところで、その成果は割に合わないものです。

中国との貿易戦争は、無意味で費用がかかり上、米国、中国および関連地域の経済を不安定にさせています。

トランプ大統領は将来の緊張と不信感の種をまきましたが、中国との関係の構造はほとんど変わっていません。

両陣が3月下旬の首脳会談の前に解決しようとしている全ての事は、無意味な制裁を行わずとも達成されたでしょう。

 

この貿易戦争では、現実離れしたレトリックが多用されています。

関税によって中国が傷つけられている話、輸出が急減したアメリカの大豆農家が傷つけられている話、そして習近平氏の権力が弱体化させられている話など、たくさんの物語が語られています。

確かに、幅広い商品に対する関税が中国とアメリカの関係を不安定にさせ、経済的崩壊の予測が立ち、中国では懸念が広がりました。

 

 

・ そもそも大きくない中国の支出

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そこで、関税にどれだけの影響力があるのか実際の数学で考えてみると分かりやすいです。

10%の関税が2000億ドル分の中国製品にかけられており、それは年間で200億ドルになります。

さらに20%の関税が約500億ドル分の中国製品にかけられており、それは年間で100億ドルになり、全てを足すと年間で300億ドルになります。

年間7,000億ドル以上の取引がアメリカと中国の間で行われており、関税によってもたらされる300億ドルという数字がそれほど重要でないことがわかります。

もっと言えば両国の間には30兆ドル以上の複合経済が成されています。

そこから考えると、この関税の影響がごくわずかであることがはっきりします。

 

さらに、米国政府の公式データからも、関税はが貿易活動全体のほんの一部にしか影響がないことがわかります。

トランプ大統領は、現在米国が中国から輸入している製品を再びアメリカで製造すると約束しました。

しかしアメリカの中国製品の輸入量は、ほぼ変わっていません。

 

貿易戦争の擁護者は現状を変えなければならない論拠として中国に対する貿易赤字を挙げますが、実際には過去数ヶ月で赤字は増加しています。

それは、米国の対中輸出が数百億ドルも減少しているためです。

そしてそれが、中西部の大豆農家が連邦からの補助金を受けている理由です。

 

トランプ大統領は中国人がアメリカの製品に「数十億ドルを支払っている」と主張すしています。

しかし実際は中国の消費者による経済的影響はずっと少なく、アメリカの国民が年間に払う約300億ドルの税金の方がずっと大きな数字です。

貿易赤字を解消し、多国籍企業の生産を米国で行い、中国に知的財産の盗難を阻止しようとすることがいかに非現実的で無意味なことかがわかります。

 

トランプ氏はこれから習近平氏との間で契約を結ぶことになるでしょうが、それはバラク・オバマ前大統領との間で取られた協定とは大きく異なるとは思えません。

習近平氏とオバマ氏は何度も会談を重ね、国家が行うサイバースパイ行為をやめることに同意しました。

習近平氏はまた、アメリカ製品の購入を増やし、技術提携の義務化や中国での外国企業の制限といった米中関係における問題をよく議論すると約束しました。

中国はすでに現実的な役割を果たしています。

年々中国は米国製品の購入を増やしており、さらに中国ができることはあまり多くありません。

 

トランプの貿易戦争の問題は、両国の間で混乱を招いていますが、大きな変化を強いるほど十分な説得力を持ちえません。

習近平氏はとメイドインチャイナのポリシーの下、研究開発に多大な投資をしてきました。

それはAIや5G電気通信規格などの分野で実を結び、中国を米国に先んじて飛躍させる可能性があります。

この成功の結果として、中国はそれ自身の知的財産を保護し、米国に頼らないという、アメリカから距離を置くための二つの理由を持っています。

 

特にハノイでトランプが失敗したことを考えると、勝利を切望している米国大統領は習近平氏と何等かの取引を行う可能性が高いです。

これには、中国がより多くのアメリカの商品を購入すること、より厳格に知的所有権規則を執行すること、中国への直接投資する権利が含まれます。

 

トランプの壮大な成功の主張にだまされてはいけません。

これはアメリカが戦う必要のない戦争であり、おそらく勝ち目のないものでしょう。

 

 

・参考記事

https://www.politico.com/magazine/story/2019/03/01/trump-phony-trade-war-china-225514

 

 

・所感

 

トランプ大統領が行っている中国との貿易戦争には何の意味もないという記事でした。

確かに数字を見てみれば金額としてあまり大きな数字ではありませんね。

トランプ大統領は支持者を増やすために何らかの成果が欲しく、このような中国叩きを始めたのでしょうか。

今後の米中の動きにも注目していきたいです。

 

それよりも気になったのは中国の躍進ですね。

AI関連しかり、通信技術関連しかり、中国の活躍分野が話題になっています。

流石と思ったのが、AIも通信技術もこれからの社会には不可欠であるという点です。

これから技術大国として名を挙げていく予感がします。

 

ちょうどAI関連株に投資する予定なので、そこらへんの話も調べていきたいと思います。

 

それでは、また。